迷宮金魚

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2017年2月1日発売
えっちな王太子殿下に昼も夜も愛されすぎてます お嫁さんは「抱き枕」ではありませんっ(ジュエル文庫)
電子書籍 2016年5月25日配信開始 
征服王の激愛 ~人質姫は蜜夜に喘ぐ~(TLスイートノベル)

    えっちな王太子殿下に昼も夜も愛されすぎてます お嫁さんは「抱き枕」ではありませんっ!試し読み(8)      えっちな王太子殿下に昼も夜も愛されすぎてます お嫁さんは「抱き枕」ではありませんっ!試し読み(10) 
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□ えっちな王太子殿下に昼も夜も愛されすぎてます お嫁さんは「抱き枕」ではありませんっ! 試し読み □

えっちな王太子殿下に昼も夜も愛されすぎてます お嫁さんは「抱き枕」ではありませんっ!試し読み(9)

 
「お前の両親は、快く母上の頼みを引き受けてくれて、隣の家に俺とバートを置いてくれた」

 貴族の隠し子だったのかななんて彼がいなくなった後ちらりと思ったのは、ブライアスの着ている物がヴィアナの目から見ても妙に上質だったからだけど、王子ならばそれも納得だ。

「……なぜ、急にいなくなってしまったの?」
「父上に呼び戻されたんだ。俺が、ヴィアナの両親のところに隠れていたとなるとまたいろいろとやかましくなるからな。そのあたりのことはなんとなくわかるだろ」

 ヴィアナはこっくりとうなずいた。

 わかりたくはないけれど、なんとなくわかるような気はする。

 王太子を何年も匿っていたとなると、ヴィアナの両親にも国内の貴族達の注目が集まって、生活が大きく変わってしまうだろう。今まで秘密を守ってくれたのは、国王一家の思いやりだ。

「で、でも……もう安心なんでしょう……? じゃなかった、安心なんですよね?」

 王族相手にうっかり対等の口を聞いていたことに気が付いて、慌てて口調を戻す。そんなヴィアナに向かって、彼は深くため息をついて見せた。

「まあな――それについては、お前の隣に住んでいる間に両親が片付けた」
「それならよかった」

(でも、それならどうして私を呼んだりしたのかしら)

 ブライアスがヴィアナをここに呼ぶ理由がさっぱりわからない。ヴィアナをここに呼んでどうしようというのだろう。

 目をぱちぱちとさせていたら、彼がますます身を乗り出してきた。

「えっと、あの……」

 これをどうすればいいのだろう。だんだんソファの端に追い詰められるどころか、このままだと下に転げ落ちてしまいそうだ。

「私に、何かご用ですか――?」

 勇気を振り絞ってそうたずねたら、彼がヴィアナの髪に手を伸ばす。

 ぎゅっと目を閉じて、身を固くしたけれど、彼はその髪を指に搦めてひっぱっただけだった。

「言っておくけどな、お前にここに来てもらったのは――俺の世話をさせるためだ」
「はいぃ?」

 しまった、と思う間もなく妙な声が出てしまう。

「せ、世話をさせるって――ブライアス様は大人なんだから、たいていのことは自分でできるでしょうに」

 どこからどう見ても立派な大人なのだから、自分のことぐらい自分でできねば困るはずだ。けれど、彼はしかたないというように笑っただけだった。

「――もうすぐ、おれは王になる」
「そんな、話もありますね……あの、おめでとうございます……?」

 現在のアルヴィン王はまだ五十代に入ったところ。いたって健康で、病気一つしたことがない。

 昨年の冬、二十年ぶりに熱が出たとかで大騒ぎになったという噂はヴィアナのところまで届いていた。そんなことが噂になるくらい、今のこの国は平和なのだ。

「父上としては、母上を娶って以来、気の休まる時がなかった――隣国との仲が最悪だったからそれもしかたのないところだがな」

 けれど、とブライアスは続ける。

「俺が成人に達した頃から、父上はどんどん俺に政務を押しつけてくるようになった。何かおかしいと思っていたら、先日急に引退したいとか言い出したんだ」
「引退……国王を引退ってことは、退位なさるということですか」
「そうなるな。退位して、母上といちゃいちゃ第二の新婚生活を満喫したいそうだ」
「は、はぁ……いちゃいちゃ……」

 いちゃいちゃもいいだろう。第二の新婚生活も大いにけっこうだろう。

 だが、それとブライアスがヴィアナを城まで呼びつけた理由が繋がらない。

 ヴィアナの髪をもてあそんでいた手を離し、彼は自分の額に手をやった。落ちかかってきた前髪をかきあげて、憂鬱そうな顔になる。

「そんなわけで、今の俺は政務で手一杯だ。夜になっても寝付けない――寝不足が続けば政務に支障が出る。これはわかるか?」
「わかりますわかります、寝不足ってつらいですよね!」

 ヴィアナ自身は寝つきも寝起きもいたってよいけれど、親戚の人達が眠れない……と零していたのは知っている。

 眠れないとくらくらすることもあるのだとか。

「今日も政務がたまっていて、明日の朝まで徹夜になりそうだ」
「えーっ、それって、とても大変! あ、あの、私のことはどうでもいいので、さっさとお仕事に戻ってください」
「だめだ、まだ話は終わっていない」

 ヴィアナをぐっと抱きしめたかと思ったら、彼は耳元でささやく。

「お前、俺を寝かしつけろ――」
「へ?」

 寝かしつけろとはいったいどういうことだ。どう返すべきなのか、こんな状況、ヴィアナの乏しい経験値からは適切な行動を見つけ出すなんてできない。

「……子供の頃、お前が本を読むのを聞いていたら、あっという間に眠くなったんだ。ヴィアナの声には魔法がかかっているに違いない。だから――」
「……待って、ちょっと待ってください!」

 あまりにもわけのわからない展開に、ヴィアナの悲鳴だけが室内に響き渡った。

こちらは2017年2月1日発売【えっちな王太子殿下に昼も夜も愛されすぎてます お嫁さんは「抱き枕」ではありませんっ!(ジュエル文庫)】の試し読みです。編集部の許可をいただいておりますが、途中までの公開となることをご了承ください。また、最終校正版ではないため、実際の書籍と多少異なるところもございます。

2017年2月1日発売
えっちな王太子殿下に昼も夜も愛されすぎてます お嫁さんは「抱き枕」ではありませんっ(ジュエル文庫)
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Date:2017/02/09
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